触覚はいわゆる「五感」の一つですが、そのメカニズムは未だ解明に至っていません。人がどのように「触覚」を処理しているのか、「粗さ」の感覚について、電気・機械工学専攻の田中由浩准教授は、独自に開発したウェアラブル皮膚振動センサを用いた国際共同研究により、「粗さ」評価の個人差を明らかにしました。人は,皮膚振動情報、空間情報、そしてその他の摩擦やエッジなどの機械的特性により、粗さを判断し、人それぞれ重みは異なることがわかりました。

  本研究成果に関する論文 「Individual differences in cognitive processing for roughness rating of fine and coarse textures」 が、 PLoS ONEで公開されました(2019年1月30日)。

 次のステップとして、生体力学的な違いも含め、「触覚」の処理において個人差が発生するメカニズムについて調査を進め、最終的には個人差も考慮した知覚的な「粗さ」評価モデルを確立したいと考えています。(大学HPに4/10付けで掲載されたものです)