名古屋工業大学 先端医用物理・情報工学研究センターでは、IEEE MTT-S Nagoya Chapterと共催で、下記の通り、技術講演会を開催します(オンデマンド形式)。
●日時:2021年2月25日(木)~2021年2月26日(金)
●開催方式: Web開催
●主催:名古屋工業大学先端医用物理・情報工学研究センター,IEEE MTT-S Nagoya Chapter,生体機能の解明とその応用に関する研究会
●協賛: IEEE EMC-S Japan Joint Chapter, IEEE Nagoya Section
●講演:「Numerical Dosimetry for Assessment of Exposures to RF Electromagnetic Fields」
Diao Yinliang先生、South China Agriculture University (China)
●講演内容
近年の無線通信機器の利用拡大に伴い,電波の生体への影響について関心が高まっている。世界保健機関(WHO)が述べる電磁界防護の国際基準である国際非電離放射線防護委員会(ICNIRIP)、IEEE ICESは、300GHzまでの電波ばく露からの防護を目的にガイドライン・規格を定めている。本講演では、今後ガイドラインの改訂が検討されている中間周波数帯における接触電流、また、2019年、2020年に改訂されたミリ波帯におけるドシメトリ評価について述べる。中間周波数帯における接触電流は、接触領域の周囲において電力吸収が局所化される可能性が示唆されている一方、その科学的知見は未だ不足している。本講演では、100kHz~100MHzの接触電流による人体手部における新たなドシメトリ評価について紹介し、実測値と比較することでその有効性について示す。また、ミリ波帯におけるドシメトリ評価の計算コストは、その波長の小ささから非常に厳しいものとなる。そこで、アレイアンテナのからのばく露を例に、近接場アンテナの測定データを利用することで計算コストを大幅に削減したハイブリッド手法について紹介する。また、球状波展開の電力密度評価への適用性についても述べる。