○日時: 2020年11月18日(水)
○場所: オンライン
〇主催: 生体機能の解明とその応用に関する研究会
○共催:名古屋工業大学先端医用物理・情報工学研究センター
○講演者:重松 大輝 (大阪大学 大学院基礎工学研究科 助教)
○タイトル:脂質二重膜中における微小孔の特性を分子動力学シミュレーションで明らかにする
概要
細胞膜の基盤は脂質二重膜と呼ばれる厚さ5 nm程度の二分子膜である.この非常に薄く柔軟な膜は常に連続的な構造を維持しているわけではなく,熱揺らぎにより微小な孔が形成・消滅を繰り返していると考えられている.
この孔は膜の強度や透過性を議論する上で不可欠な要素であるが,微小かつ不安定であることから,直接的な観察が難しく,その特性には不明な点が多い.
我々は分子動力学シミュレーションを用いて分子レベルで孔の形成・消滅の特性を調べてきた.本発表では,孔にまつわる先行研究と我々の取り組みを紹介したい.